患者さんの治療指針 〜自然療法をより深く活かすために〜

私たちは、一人ひとりが本来持つ自己治癒力を引き出し、健康を取り戻すお手伝いをしています。
そのため、自然療法は「お医者さんに治してもらうもの」ではなく、あなた自身が主体となることがとても大切です。

無理のない範囲で、次のような心構えを持って取り組んでいただけると、より良い結果につながります。

  1. 基本的な生活を大切にする
    健康の土台は、毎日の暮らしの中にあります。
    ・しっかりとした睡眠
    ・栄養バランスの取れた食事
    ・適度な運動
    ・心の安定
    これらを整えることで、自然と体は元の健やかな状態に戻ろうとします。どんなに良い療法でも、生活の基本が乱れていては十分な効果を発揮しません。当院ではこの基本の生活を大切に考えています。
  2. 小さな変化を大切にする
    自然療法は、即効性のある対処ではなく、根本から体を整えることを目指します。そのため、「劇的に変わる!」というよりも、「なんとなく調子がいい」「最近、疲れにくくなった」などの小さな変化を大切にしてください。少しずつでも、確実にあなたの体は変わっています。
  3. 頑張るタイミングでは少し頑張ってみる
    「これをしなければならない」「○○しないとダメ」という決まりはありません。でも一方で、控えた方が良くなると思われることについて、具体的にお伝えすることがあります。例えばご飯を主食へ変更すること、一時的な小麦の制限、今使っている洗たく洗剤を辞めてください、など。
    耳が痛いかもしれません。私たちは「制限」ではなく、より良い選択肢を提案することを心がけていますが、実行されるかどうかはご自身で決められます。
    受け入れられる範囲で、できることから取り入れてみてください。
  4. 「やらねばならない」と考えない、完璧にできない自分を責めない
    自然療法に取り組むうえで、「○○しなければならない」「絶対にこれをやらないといけない」と考えてしまうことがあるかもしれません。
    でも、完璧である必要はありません。
    すべてを一度に変えようとすると、かえって心が疲れてしまいます。できることから少しずつ、無理なく続けられる範囲で取り入れていきましょう。うまくできない日があっても、それは決して「失敗」ではありません。
    大切なのは、自分を責めずにまた前を向くことです。